ミッションカードを用いた合同卒論研究会 東京都市大学岡部研と共に

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2014年11月26日、東京都市大学の岡部研と合同で、卒業論文の合同発表会を行いました。

今回の主な目的は、他大学の学生に向けて卒論を説明することです。自分達の事をよく知らない人達に向けて研究内容を説明するためには、より丁寧な説明を行う必要があります。そのためには、当然研究を深く理解している必要がありますし、着実に進めている必要があります。

場づくり

今回は、初対面の方々が多くいること、さらにホームに迎える(岡部研から見ればアウェイ)ため、リラックスした雰囲気を味わってもらえるようにしました。

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得意技になりつつある、駄菓子を使ったアイスブレイクを意図した小物を用いています。こちらは、同じ種類の駄菓子を袋に入れています。

1.どの駄菓子を選ぶのか、なぜ選んだのかが話のネタになる
2.同じものが複数入っているので、テーブル内でシェアするきっかけになる

以上のような2点を狙っています。
アイスブレイクを行いましょう。という野暮な事を言わずに、まずは「少しお菓子を食べながら進めましょう」という時間を作ることで、アイスブレイク的な要素を期待できます。

ミッションカードという仕掛け

次に、今回は4人(テーマ)を各テーブルに配置し、発表を行いました。一人が発表し、他の3人が聞くというのが基本スタイルです。20分1セットにし、発表+質疑応答というスタイルを取りました。

通常、こういった発表を行うとき、難しいのが質疑応答です。特に、どんな質問をすれば良いのかがわからないので、何となく沈黙してしまう事などがあります。

そこで、今回は、「ミッションカード」というものを用意し、多少のゲーム性を持たせました。ミッションカードは、以下の画像のような内容が書いてあり、何らかの質問を必ずしなければならないようになっています。

スクリーンショット 2014-11-28 20.14.17

ルールは以下の通りです。
1.発表者以外の3名の質問者は、発表が始まる前にミッションカードを引く
2.ミッションカードは、自分以外誰にも見せない
3.発表を聞いている間、どのようにミッションをクリアするかを考える
4.発表後は「普通に」質疑応答をする
5.質問者は、ミッションに書かれている質問をできる限り自然に行う(他の人にバレないように)
6.時間が来たら、ミッションカードを皆に見せ、発表者が一番自然に質問できていた人を選ぶ

このミッションカードを作った意図は、3つくらいあります。
一つ目は、これから論文を書いていくに当たり、発表者に質問して欲しい内容を入れてあり、ゲーム感覚で進めていくと発表者にとって有意義な質問がいくつも寄せられる事です。

二つ目は、質問者が真剣に聞かざる得ない事を意図しています。ミッションというゲームをクリアするためには、自分にとって(聞く前には)興味がない論文であっても真剣に聞き、さらに質問を考えなければならない訳です。

三つ目は、発表者にとってのハードルを相対的に下げる事です。同じ学生とはいえ、他大学の学生に発表する事は緊張する事です。そこで、質問者がゲーム感覚でキツい設定にする事により、「発表だけが大変」という事態からの脱却を目指しました。

結果として

実際、ミッションカードを作った事で質疑応答はかなり活性化されたと考えています。ただ、嬉しい誤算としては、各テーブル4人目が発表する頃になれば、ミッションカードの内容とは関係なく、かなり活発な質問がやり取りされていた事です。単純に面白い発表が多かったという事ではありますが、極めて古典的な卒業論文の発表とその質疑応答が盛り上がったというのは、貴重な体験ができたと思います。

また、学生達も論文を書くことの楽しさ、意義を体験できたようで、すぐにでも続きを進めたいと言っています。また、卒論に到達していない2年生、3年生の有志の学生も参加していたのですが、論文に対するテーマ選びなどの参考になったと言うことで、こちらも有意義な活動になったようです。

最後に特に岡部研の学生の発表を聞いていて感じた事をまとめます。
今回初めて研究の発表を聞いていて感じた事ですが、論文という極めて形式が決まった発表ではありましたが、そこには執筆者の個性を強く感じました。それぞれが追求したいテーマがあり、そのテーマに対して真摯に向き合っている様子や、背後にある思いがにじみ出ているようでした。率直に、完成したものを読んでみたい。そう感じました。できあがるのが楽しみです。

岡部先生、岡部ゼミの方々どうもありがとうございました。

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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