仕事旅行社さんと「あなたの仕事を旅行に変える」ワークショップをしてきました アトリエMALL S-park

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この秋、一つのチャレンジをしておりました。
それが、経営学習研究所(MALL)が主催するアクションラーニング型のラーニングイベント、アトリエMALLです。このイベントに参加するメンバーで即席のチームを作り、その仲間達と人材育成に関するラーニングイベントを開催するというものです。

この長期間の勉強会に「個人」として参加しました。参加費を自腹で払い、約4ヶ月間、仕事以外の時間を使い、夜間(もう、本当に終電乗り飽きました)や休日を打合せやら、準備に費やして参りました。そして本番が、先日行われ、無事に(きっと)終えることができました。

感想を書くだけで、本1冊くらいは書けるのではと思うほど、色々な思いがあります。そこで、私がこだわった部分であるプログラムの意図や、参加の意図について書きたいと思います。

ワークショップの作成意図

今回、私たちは「何かを変える人を支援したい。そして、そのきっかけを作りたい」というメンバーの共通の思いから、「S-park(スパーク)」と名付け、7名で活動をしてきました。その思いを形にするものとして、「あなたの仕事を旅行に変える?仕事に対する新たな視点をみつけよう!?」という企画を作りました。

ひと言で述べれば、「仕事の事は嫌いではないが、少し疲れてしまった」事などを「仕事のコリ」と表現し、そのコリの解消を目指したワークショップです。具体的には、「見たことない仕事、見に行こう」をコンセプトに、大人の職業体験を提供している株式会社仕事旅行社の田中様、内田様に仕事を旅行に変えるエッセンスを教えてもらい、実際に自分の仕事を旅行に変えるというワークを行いました。

仕事旅行社では、「神主になる旅」「左官職人になる旅」などの大人の職業体験を提供されています。いつもとは違った仕事を体験することを、旅行のように気楽に行える事を目指したということです。既に100以上の旅行があります。

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仕事旅行社Webサイト

確かに、会社員にとって神主になる旅は非日常です。しかし、神主さんにとっては神主という仕事は日常だと思いました。その日常をいかにして、非日常の旅行に仕立てるのか? きっとここには何らかのノウハウがあるだろう。そして、そのノウハウは、日常の仕事にコリを感じている人達にとって何らかのバリューがあるのではないか? という仮説から、お声がけをしご協力して頂きました。

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当日スライドの一部

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打合せ時、仮説段階の一枚

お話頂いた内容は、示唆に富む内容でありました。例えば、ターゲットの定め方、旅としてどういった活動を入れるのか? 取材で聞くべき内容などなどです。特に個人的に興味を抱いたのが、旅を「楽しいだけにはしない」という事でした。旅ですから、楽しい事は最低条件としてあり得ますが、楽しいだけでは旅の深みは出ないと言うことです。たとえば、ツラい事なども旅としては、大切なスパイスになるという事です。

ワークとしては、徹底的にグループワーク、特にインタビューワークを行う事。そして、その内容を踏まえた個人ワークを行う事です。インタビューでは、自分の仕事について大量に質問を受ける事になります。そういった活動を通じ、他者の視点(旅行者の視点)で自分の仕事を捉えてみることで、いつもとは違った視点を持てたというご感想をいただきました。

楽しい雰囲気を作る事を意図しましたが、それでもかなりハードなワークであったと思います。事前の想定では、ある程度上手くいくだろうという実感を持っていましたが、それでも本番を迎えるまではわかりません。皆さん自然とワークに入って頂けたのは、チームメンバーが担当した場づくりの効果も大きいと思っています。

参加の意図

今回アトリエMALLに参加したのは、いくつかの意図があります。
一つは、人事担当者や教育担当者の方々と知り合いになりたかった事です。

現在、研究としては中小企業を題材に人材育成の企業戦略への影響を調査しています。質的調査によって、できる限り丁寧に見る事を行っています。(こちらは、12月7日の人材育成学会で発表を行います)しかし、もちろんこれからも研究を行っていくためには、ご協力してくださる方々を増やす必要があります。現場での実践者の方々と知り合いになる事は不可欠です。

また、大学教員としては、学生を送りだす側として、受入側の方々の生の声を聞ける機会を作る事は必要だと感じています。しかし、なかなかそういう機会を作る事が難しい。そのため、意図的に新たな一歩を踏み出すことに致しました。こちらは、上記ワークを作成する事を通じ、様々な面で得るものが多かったです。

他方、チャレンジすることを自ら課すことも考えました。
それは、日々学生に「チャレンジすること」を述べています。チャレンジしろと言っている人がチャレンジしていなければ、説得力はないだろうなと率直に感じていました。そこで、ハードな生活になる事は目に見えていましたが、行う事にしたわけです。

つまり、個人として参加してはいましたが、「本気」で行った訳です。本気で行ったが故に、自分自身「案外できるじゃん」という楽観的ではありますが自信を得た事もありますし、その一方で「全然ダメだ」と言うことも見えてきました。次に繋がる大事な一歩だったと考えています。

なお、今回のワークショップにはたくさんの方にご興味を持って頂きました、その一方で、会場、プログラムの都合からたくさんの方々をお断りせざるを得ませんでした。誠に申し訳なく思っております。

最後に、ご協力頂きました田中様内田様を初めとする仕事旅行社の皆様、ありがとうございました。MALL理事の方々、4ヶ月一緒に走ってきたS-parkメンバーの皆さんありがとうございました。最高のチームになったと思っています。

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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