活かしきれなかったフォトスポット

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橋本ゼミ場作り班の諸星と加藤です。
今年の瑞木祭は11月12、13日に行われました。橋本ゼミでは「BLACK STAGE」というアイドルの卒業ライブの体験型ゲームを行いました。私たちは場作り班としてフォトスポットを担当しました。まず、フォトスポットのあり方、フォトスポットをなぜ設置したのかをまとめ、課題を洗い出し、振り返りを行いたいと思います。

フォトスポットのありかた

今回設置したフォトスポットについて、その原点は観光において、写真という形で長期にわたり思い出を残すことができるモノだと思います。そのことから、今回の瑞木祭で体験型ゲームに参加してもらった人たちに写真として思い出を残して欲しい、と考え、企画しました。

フォトスポットを作るにあたって、どのようなものがあるかいくつかあげてみたいと思います。
例えば、全国の様々な観光スポットには写真で撮影したいと思うきれいな場所や不思議な場所があります。普段なかなか行くことができないからこそ、形にして残したいと思うのだとおもいます。そのほかにも、お店自体を魅力的なフォトスポットにすることで、集客率をアップさせることが可能であると思いました。

フォトスポットは大きく2つの形に分類されると思いました。

1.自撮り型:モノや風景をバックにし、画面を見ながらとる手法や自分とモノや風景を一緒に自分で撮るもの
2.風景型:風景そのものがフォトスポットとして成り立っているものが、他人に撮ってもらうもの

この2つの違いとしては1の自撮り型は若い人の中で流行っているSNSに載せ、共有をすることに使われています。従来の風景型より自撮り型に撮り方やカメラもスマートフォンなどになってきている傾向にあります。

フォトスポットを設置した理由は橋本ゼミに「来た」という記念を残せるように、ということで作成することになりました。フォトスポットと聞いて、「これだ!」と全員が同じモノを思い浮かぶことはおおよそないと思います。

そこで、私たちは風景型のモノと撮るタイプです。体験型ゲームは室内、教室で行うので、行える限度がありました。また、そのまま撮影してもらっても面白味がないと思いました。そこで、トリックアートを利用して撮影をした方が印象に残るのではないかと考え、トリックアートを利用したフォトスポットを作成することにしました。しかし、トリックアートにしたことで自撮り型のフォトスポットにすることができませんでした。トリックアートは、写真を撮る角度が重要なため、自撮りでは「トリックアート」にならなかったからです。

フォトスポットの利用

観光地にあるフォトスポットは観光名所を背景に写真を撮ります。観光名所と言われるだけあり、写真を見てメインとなるものは一目瞭然です。また、たとえば冬の時期にはクリスマスがあります。クリスマスのフォトスポットにはサンタクロースやクリスマスツリーといったモノやパネルと写真を撮れば、後で見返してもクリスマスの時に撮った写真だと解かります。このようにフォトスポットにはメインとなるモノや背景があれば印象に残る写真が撮影できるのではないかと考えました。

私たちは体験型ゲームに沿ってアイドルっぽさを出すためにデザインをハートにしました。ハートの中には体験型ゲームの主人公Vinculiesのロゴを入れました。また、トリックアートの原理を使いハートが浮き出て見えるようにしました。
作成したフォトスポットはハートの横に座ってもらい手を出して写真を撮ると、手の上にハートが乗っているような写真を撮ることができました。このトリックアートの効果はハートと一体となって撮影することができたので、お客様が写真を楽しんで撮るということができました。多くのお客様に撮影していただき、喜んでいただくことができました。

しかし、その後のゴールとして設定していた、フォトスポットで撮っていただいた写真をインスタグラムにハッシュタグを付けて投稿してもらうことはほとんどできませんでした。写真を投稿してもらうには宣伝や呼びかけが少なかったのもあると思います。その他、自撮り型ではなかったというのも、理由ではないかと思います。

それは、自撮り型の方が手軽に写真を撮ることができ、撮った本人がメインになるからです。どうしても、風景型のフォトスポットだと本人よりハートが目立ってしまうので写真をシェアするということに繋がらなかったではと考えました。また、自撮り型だとスマホのカメラのアプリなどでも写真を撮れるのでよりインスタグラムなどのSNSに投稿しやすかったと思いました。

他には、ゲームに関連付けることができれば写真撮影をより意味のあるものにできたと思いました。フォトスポットはただ写真を撮るところだけでなく、宣伝効果になるので意図して作ることができていれば、よりよいフォトスポットにすることができたのではないかと考えられます。

フォトスポットに必要な要素

フォトスポットに必要な要素は、単に「面白い」、「面白そう」だけでは成立しません。誰もが写真に収めたくなるような、思い出として残したくなるようなフォトスポットには何か他にはない特別な「何か」があると思いました。

その「何か」とは、パッと見た時に強烈なインパクトを残すものが持っているものだと思います。例えば、風景でいうと富士山の頂上から見る景色、ご来光は富士山の山頂でしか見ることの出来ない絶景。モノでいうと、春によくみられるライトアップされた桜の木。悠然とたたずむ古城など、そのモノ自体で写真を撮りたいと思えるもの。しかし、この風景とモノ、それらだけではフォトスポットとしては成り立たないと思います。さらに必要なものは、人間の「写真を撮る」という行動が重要になってくるのではないでしょうか。

人がその場所に来たことを残すために自らと一緒に風景や物を撮る。その行動こそがフォトスポットがフォトスポットとして成り立つ必要な要素なのだと思います。

そして今回、瑞木祭でのトリックアート作成にて、フォトスポットに必要なものを詳しく調べることはなく、簡単に作ることができるトリックアートということで作成しました。その結果、興味を持ってもらい写真を撮ってもらうことができましたが、「写真撮りたくてしょうがない」そのような声はなかったように感じました。それは、作成したフォトスポットに魅力がなかったということが言えると思います。ディズニーランドなどのテーマパークなどはその場所自体がフォトスポットと化していて、シンデレラ城やパーク内にいるキャラクターと一緒に写真を撮ることで、「その場所に来た。」「思い出に残す。」といったことが成立します。

私たちが作成したフォトスポットには、写真を撮ってみたいと思うようなトリックアートを作ることができたが、橋本ゼミの体験型ゲームに来た証明になるようなものが欠けてしまっていました。

見つかった課題

今回の取り組みの結果、このような課題が見つかりました。

・フォトスポットを見た目重視にしてしまったこと。
・インパクトがあるものを作ることができなかったこと。
・その場所に来た証明になるモノを作ることができなかったこと。

これらの課題から、フォトスポットを作成するには下調べをすることやただ面白いものではなく、何かわからず写真を撮ってみたら一つのアートになっていたというようなものを作ること、ゲーム内容と関連付けてお客様の意欲を沸かせるものを作ることが大切だと思いました。

振り返り

瑞木祭を通じて私たちはフォトスポットについてのあり方を学ぶことができました。しかし、私たちは場作り班のフォトスポット担当でした。今回の活動でのフォトスポットは写真を撮る空間で終わってしまいました。フォトスポットは活用の仕方で多くの可能性があります。

フォトスポットも流行により形が変わってくるので撮り手のことを考えて作成することにより集客、宣伝効果を発揮できる画期的な企画にすることができると学ぶことができました。

今の時代、スマートフォン、カメラなどで思い出を写真に残すことは簡単にできます。今回の活動でフォトスポットは写真により強い思い出を残せることができると学ぶことができました。自撮り式のフォトスポットにできればSNSを通じて活動をネットにも残せたのでここが反省点だと思いました。写真やネットで自分たちの活動を形に残こすことができたので、今回学んだことを生かし、これからの活動につなげたいと思います。

執筆:橋本ゼミ5期生 加藤健太 諸星聖也

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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