「作る側」「読む側」を経験してのマニュアル

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こんにちは橋本ゼミ総務班の土屋勇人です。
私たち橋本ゼミでは2016年11月12・13日と瑞木祭で体験型ゲームの発表を行いました。私は総務班で活動しました。当日までの活動としては、受付マニュアル・案内マニュアルなどの業務マニュアルの作成を行いました。

そして当日いざ受付に入ってみるとマニュアル通りにいかないことがよくあり、マニュアルは必要だったのか?思う場面が多々ありました。しかし、バイト先では業務マニュアルがあり機能しているように思います。
そこで業務マニュアルについて調べどのようなマニュアルが良いマニュアルなのか、また私が作成したマニュアルとバイト先で読んできたマニュアルのどこに差があったのかについて調べ業務マニュアルとは何なのかについて考察したいと思います。

業務マニュアルとは?

まず業務マニュアルについて調べてみると業務マニュアルとは、その業務を標準化し、また必要な工程などを「可視化」するものでありその作業を知らない人でもその工程できるように手引きしていくものです。

また可視化について調べてみると「可視化とは、目に見えない事柄を目に見えるようにするマネジメント方法論の一つである。」ということがわかりました。つまり「業務マニュアルとはマネジメント(管理)するための手段」であるということがわかりました。

そこで上記の事を参考にすると、バイト先の業務マニュアルでは従業員のマネジメントができていて、作成した受付のマニュアルではマネジメントができていなかったということになります。

では良いマニュアルとはどのようなマニュアルなのか

上記の事や今まで自分が経験してきたこと、また学習や調べてきたことを踏まえどのようなマニュアルが良いマニュアルなのかを考え大きく5つのポイントがあると考えました。

①全体が把握できるようになっている

作業するときに仕事の全体を把握していることにより、作業の意味や、重要性、その作業にかける時間などの理解ができます。

②考え方の軸を示してある

これは判断に迷った際にどの考えを基準にするかをマニュアルに記載するということです。このことにより判断基準が明確化すると思います。つまり個人レベルでの判断の正確性の向上がされます。

③クレームやトラブルなどの対応が記載してある

クレームやトラブルの対応方法を記載することにより、万が一に備えることができます。

④図や表などを使い見やすくなっている。

文章面だけでは少し限界があると思います。なので、表や図を使うことにより文章面だけではなく視覚に直接的に伝えることができてわかりやすくなります。

⑤文章がなるべく少なく要点が整理されている。

マニュアルを読む立場になったときに文字が長く書いてあるようなものは読みたくはないと思います。つまり要点をまとめ短い文のマニュアルの方がよまれやすくなります。

バイト先のマニュアルとどこに差が出た?

どこに差が出たかをくらべるために自分が作ったマニュアルとバイト先のマニュアルをくらべてみた。すると大きく違うと思う点が4つありました。

①接客時の言葉をして指定している

まず一つ目は私が作ったマニュアルでは作業を指定はしているけれど、言葉の指定まではしていませんでした。言葉を指定することにより管理する力は格段に強いものになると思いました。

②細かくマニュアルが作られている

これは短期間である瑞木祭と長期的なバイトのマニュアルでは差が出ることは仕方ないかもしれませんが、工程ごとのマニュアルがあるのでマニュアル自体が細かくなっていました。私は瑞木祭で全体の行動を把握してほしいからと思いそこまで細かくはしなかったがマニュアルでは読む方も内容が細かい方がより頼れるので精神的にも楽になるのかもしれないと思いました。またバイト先のでは作業ごとに本が分かれているので全体図を把握しやすくなっています。

③写真・図の利用

バイト先のマニュアルでは写真や表を多用していました、これにより視覚的にも理解することができるので理解しやすいです。私が作ったマニュアルにはこのような写真や図がなかったです。

④マニュアルが作られてからに年月

これを言い出したら根本的にだめなのかもしれませんが、25年近くやっているようなマニュアルで何かあるたびに書き直されてきたと思います。完成度が高いマニュアルを作るためには、ある程度長い年月と失敗そしてそのたびに修正することが必要なのではないか?と思いました。

考察

マニュアルで大事なことはマニュアルを書くことではなく相手をマネジメントするため、つまり管理するために書かなければならない。なぜならマニュアルは業務を可視化するためであり、また可視化とはマネジメント(管理)するための方法の一つでしかすぎないのだから。そのためにどのように可視化するのかを考えて作るのかがマニュアルであり、自分のマニュアルではそこが出来ていなかったのではないか?

そしてバイト先のマニュアルでは、図・写真、または言葉など一目で見えるように視覚でよく理解できるようになっていました。つまり機能するマニュアルほど可視化という言葉通り「視覚で理解できるものほどマニュアルとして機能している。」ということが言えるのではないかと思いました。

振り返り

このようなマニュアルを書く機会は、多くは経験することではないことだと思います。その中で事後学習としてこの記事を書いている途中に、私が読んだ『ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か:著エリエフ・ゴールドラット』でよく出てくる言葉で「目標を失ってはいけない」、「手段を行うのを満足してはならない」というのが頭をよぎりました。この本の言葉通りに自分も、目的であるマネジメントを行うことよりも、手段であるマニュアルに書くことに満足していたのではないかと思いました。

参考文献

「使いやすい業務マニュアル」の作り方と6つのポイント
http://www.webinsource.com/archive/100327001311.html
(2016/12/20アクセス)
マニュアル作成における具体的ポイント
http://www.bizup.jp/sol_i_h/hk03_07/01/01_02.html
(2016/12/20アクセス)
著:エリエフ・ゴールドラット訳:三本木 亮(2001)、『ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か』

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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