我々にできる貢献もあるはず 横浜コミュニティデザイン・ラボさんとのコラボレーション

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活動の背景

横浜は開港から今まで私たちの貿易の中心として栄えてきた。中でも関内は長い歴史の中で大きな役割を担ってきた。現在その関内は、複数の問題を抱えている。施設の老朽化や関内市庁舎移設問題、関内地区の従業者数の減少に伴う商業、業務機能の低下等が挙げられる。

この問題に対し関内関外地区活性化推進計画が市を中心に進められており、2011年より開始された関内駅のバリアフリー化に対する協議会も2013年12月で8回目の開催となった。2011年より開始された関内地区のビルに対し建替および改修等の支援制度の構築、回遊性の強化として2011年4月よりコミュニティサイクルの社会実験がおもに執り行われている。

ここ10年前後で横浜の町並みも大きく変化し、ランドマークタワーのオープン大さん橋国際客船ターミナルオープン赤レンガ倉庫開業等、様々な施設が完成し、グリーンライン開通みなとみらい線開通など港町へのアクセスが容易となった。

この流れのなか、何か街の活性化に貢献したい想いがあった。そこで、主に横浜で活動をされている、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボの活動のお手伝いを行うこととなった。

今回、?未来創造WS ?街頭調査 ?年表WS、それぞれ未来、現在、過去という位置づけで3つ考案させていただき、提案を行った。

その中で、横浜コミュニティデザイン・ラボさん10周年企画ということで、10年間の振り返りを行いたく企画をしたのが「年表WS」である。「過去」という観点から、横浜・関内・横浜コミュニティデザイン・ラボの3つの軸より、10年間の歩みを振り返っていただく場にしていただき、その中で今後の関内のあり方についても思いを巡らせて欲しいと考えた。

今回私たちが提供できることとして、リフレクションムービーという振り返りの為の動画作成、ワークショップの運営が挙げられる。

活動内容 ‐イベント‐

活動は、2部構成となった。まず、3月1日に横浜コミュニティデザイン・ラボのメンバーや深く関わりがあった方々による事前ワークショップを行った。その後、3月14日の10周年パーティにおけるワークショップという形である。

◎3月1日(土) 事前ワークショップ

関内にあるさくらWORKSにて横浜コミュニティデザイン・ラボとの事前イベントを実施した。

このワークショップを行うにあたり、事前に横浜コミュニティデザイン・ラボの10年間の歴史データをもとに模造紙で骨組みとなる歴史年表を作成した。

イベント当日、この骨組みを元にして、代表理事の杉浦様に当時の様子を語ってもらった。また、これまでに横浜コミュニティデザイン・ラボに関わった方々に集まってもらい年表には現れてこない”それぞれの思い”をカラフルなポストイットを利用し付け加えてもらった。

年表はデジタルベースではなく、アナログである紙媒体にすることによって、イベント参加者の方にもその場で一緒に年表を作り上げていきたいと考えた。ポストイットを使用した理由としては、コメントを書きやすく、さらに色分けすることによってぱっと見て書いていない人が分かるという効果がある。また、カラフルなポストイットによって、年表に”色をつける”という意味合いもある。

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同時に、リフレクションムービー撮影も行い、イベント終了時に流す事を目的に行った。人数は撮影6名、編集1名、固定撮影1台で行った。反省点として時間に余裕がなく、作成途中の動画を再生する形になってしまったことが挙げられる。さらに、編集と撮影間でのイメージの共有不足により使える物と使えない物の選別に時間がかかってしまった。

絵コンテの不足がその要因にあげられる。どのようなイベントになるのかの見通しをつけて欲しい絵の指示を出す必要があった。

◎3月14日(金) 10周年パーティにおけるワークショップ

ハンマーヘッドスタジオ 新・港区にてヨコハマ経済新聞の10周年イベントが開催された。

パーティー参加者は300人程で、ヨコハマ経済新聞やコミュニティデザイン・ラボに深く関わりを持つ方が多く集まった。

March 14, 2014 at 0810PM

イベント当日は、事前に作成した10年間の歴史年表を会場に展示し、イベント参加者の方にも一緒に振り返りを行ってもらった。年表には3/1に記入してもらったポストイットと共に杉浦さんの話を記録した内容をAR動画として埋め込んだ。

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それと並行して、イベント参加者の方の写真(チェキ)を撮らせてもらい「チェキの木」を作成した。これは、参加者の記録をつけるという意味と、チェキによる写真で木に花を咲かせるという意味合いを込めた。

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当日はリフレクションムービーの撮影を行い、イベントの最後に動画を流すことができた。人数は撮影3名、チェキ2名、編集1名で行った。3/1のイベントの反省をもとに、編集と撮影者がイメージや情報を共有し、撮影者同士もお互いのポジションを決めて撮影を行った。結果的に時間内にリフレクションムービーが完成し、イベント終了時に流すことができた。

?3月1日、14日のリフレクションムービー/写真
URL http://hashimoto-lab.com/0314/

◎得られた知見

  • 関内という街を知ることがイベントを行う上でとても重要だった。
  • 事前に関内の歴史背景を調べることによって「見る」「観る」の2つの視点を持つことができた。今回、調べるにあたってWebサイトからの情報に偏ってしまったため書籍や新聞記事も利用するとなお良かったと感じた。
  • 振り返りを行うことの大切さ、意味や意義を考え身をもって体験することができた。
  • 社会人の方との連絡を取る時のマナー、レスのスピードの早さを学んだ。
  • 今回のイベントは、リフレクションムービーの実践の場であり、これからのゼミ活動を行っていく中で良い経験になった。

今後の取り組みについて

今後の関内の課題の発見、それに伴う取り組みを発見できるきっかけ作りを行いたい。振り返るという側面から、橋本研究室が現在行っている「リフレクションムービー」を活用し、コンセプトとして「リフレクションムービーを用いた新たなイベント起こし」を掲げ、作成していく。

今回の活動を足掛かりに今後、現在の問題に対して関内、関外地区の住民がどのような意見や考えを持っているのか歴史を記録する街頭調査やどのような関内、関外地区にしたいのかといった未来創造WSに発展していきたい。そのためにも、自分から積極的にコミュニケーションをとりアクションを起こす必要がある。

現時点で活動ができていないため、早急にコミュニティデザイン・ラボの方と連絡を取り企画案を提案すること。

参考文献

横浜市都市整備局都市交通課 JR関内駅北口整備協議会
http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/toshiko/kannai/

横浜市都市整備局都市交通課 横浜都心部コミュニティサイクル社会実験
http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/toshiko/cycle/

横浜市都市整備局都心再生課 関内?関外地区活性化推進計画 業務機能再生
http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/tosai/kasseika/gyoum/

活動日程

日時

場所

内容

10/22 ゼミ室 今後の横浜NPOの活動予定
各自で企画案を考えて企画書を作成する
11/19 ゼミ室 事前に考えてきた企画案の発表
11/21 ゼミ室 6つの企画書を3つに絞り込む
11/27 ゼミ室 企画書の練り直し
12/3 ゼミ室 企画書の再構成をし、大枠を枝川さんが提示しコンセプトから再度考える方向にする
コンセプトは視覚から学ぶ
12/13 ゼミ室 2年生で分担して3つの項目のパッケージを作成
12/18 ゼミ室 パッケージの提出
12/25 さくらWorks コミュニティデザイン・ラボの杉浦さんと宮島さんと打ち合わせ
1/13 ゼミ室 企画内容について話し合い
1/21 ゼミ室 企画内容について話し合い
1/24 ゼミ室 企画内容について話し合い
2/3 ゼミ室 企画内容について話し合い
2/11 メイプル 報告書(仮)の作成、コミュニティデザイン・ラボの方に聞きたいことまとめ
2/16 ゼミ室 コミュニティデザイン・ラボにて打ち合わせ
2/18 ゼミ室 年表作成
2/20 ゼミ室 年表作成
2/21 ゼミ室 年表作成
2/26 ゼミ室 年表作成
2/28 さくらWorks 前日準備、打ちあわせ
3/1 さくらWorks 事前イベント
3/5 ゼミ室 年表の清書、チェキの木の作成
3/6 ゼミ室 年表の清書、チェキの木の作成
3/7 ゼミ室 年表の清書、チェキの木の作成
3/12 ゼミ室 10周年イベントの当日の流れ確認
3/14 ハンマーヘッドスタジオ新・港区 ヨコハマ経済新聞10周年イベント

プロジェクトメンバー

4年:枝川(リーダー)、菊田、藤野
3年:内海、岸川、長澤
執筆:内海、岸川、長澤

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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