ゼミとは何か? と聞かれても私には答えられないのです

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ここ最近、ゼミに関する取材が続きました。
大学の広報物や某予備校の高校生向けの媒体などに登場します。

記者さんやライターさんのインタビューを受けていると、普段は意識的に考えていないことを真っ正面から聞かれるので、改めて考える機会、振り返る機会になります。また、初対面の方であると、わかりやすく伝えようとするのでしょうか、言葉を選びます。疲れますが、貴重な機会です。

その中で、「ゼミとしてどうなりたいか? どうしたいか?」というのは、私の中にあまりない事に気づきました。「Learning is Entertainment」という長期的かつ敢えて抽象的なビジョンはあります。しかし、短期的にはないのです。

それは、橋本ゼミは「私のもの」ではないからでしょう。橋本ゼミは、メンバー全員のものです。
ですから、メンバーがどうしたいか? が全てです。そのあたりが、少なくとも私が考える橋本ゼミという組織が、会社などとは異なる所です。

橋本ゼミという場は、メンバーであるゼミ生が、自分自身がチャレンジするために作り替えて行けば良いと思うのです。自ら、仕掛けていけば良いのです。言い換えれば、橋本ゼミ自身は基本受け身です。ほとんど、強制しません。故に、待っていても何も与えてくれないでしょう。

一方、メンバーが何かをしたいという事になれば、フレキシブルにその形を変えていきます。前例とか、「先輩が」とか、ありませんから。卒業した先輩達が、「今のゼミはよくわからない」と言うぐらい、変わっていけば良いと思っています。大事な事は、今のメンバーがどうしたいか? でしょう。先輩へのリスペクトは必要ですが、リスペクトを持った上でガンガンやっていけば良いのです。

また、外部の方から求められる事で変わっていくこともあるでしょう。「こんな事をやらせてみたら、面白そうだ」と思っていただける事は、視野を広げる上で大きな意味があると思っています。何かに固執する事なくチャレンジしていきたいと思っています。

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もちろん、私が決める事もあります。それは、「どうありたいか」です。
これは、ゼミ生には常々伝えていますが、「誠実に」と言うことです。
誠実に行動ができるのであれば、どうなりたいか? は、メンバーで決めれば良いと思っています。

ゼミという場を「活用」する人がたくさん出てきてくれる事を願っています。それが、仮に入ゼミ2日目の人であったとしても、やる気や意思や、行動があれば変えていくのが良いと思っています。

インタビューに答えながら、そんな事を考えました。私自身は、ゼミによって大きく人生が変わりました。そんな大それた事ができるとは思っていませんが、何か変わるチャンスになりたいなと思っています。学生には、知らず知らずいろいろな社会的な力がかかります。大きな流れにのまれている事もあるでしょう。そんな流れに、逆らう、抗う、事があっても良いのではないでしょうか。

もちろん、ゼミとしての一般論を記述したものではありません。良い悪いを議論するつもりは毛頭なく、特に、研究としてのミッションが研究室として組織とは全く違ったものになると思います。それ故、橋本ゼミという書き方をしています。

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気合いを入れて、ゼミ生にもらった武闘派ネクタイをしてみましたが、写真撮影はありませんでした。またの機会ですね。

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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