ワークショップ等における「気配を消す」という技について

   

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 最近、後期にスタートする専門ゼミでどのような事をやろうか色々と思案しています。現状としては、以下のようなテーマ設定を考えています。

テーマ:Learning is Entertainment(仮)
? 人がより良く「学ぶ」ための環境や仕掛け作りのための研究
? 組織においての「人材育成」を活性化するための研究
? 経営学の知見と、「実際の経営」を行き来した現場で役立つ経営学の研究

 現状では、画に描いた餅感が多分にあるのですが、「学習」×「経営」の分野で何か面白い事ができないかと考えています。本学の学生で興味がある方は、問い合わせください。

 さて、そういった一環として上記?に関わるテーマとして行っているのがワークショップやワークショップの記録を取るドキュメンテーションというものです。特に、ワークショップの最中に撮影とムービーの編集を行い、終了時に参加者と共に「振り返る」リフレクションムービーの作成をひとつのスキルとして身につけてもらいたいなと思っています。

 ワークショップは今かなり「流行」的な側面があると思います。それは、良いことだと思います。小さな流れとして上がり下がりはあれども、今後ともなんだかんだ続いていくのではないかと思います。で、その時に裏方的なスキルを持っている人には、活躍の場面があるのではないかと思います。それは、流行的な側面があり、下火になるような事があればあるほど強くなると想像しています。その時には、裏方でありながらも、きちんとしたバックグラウンドを持っている事が強みとなると思います。

 そういったことから、今複数の場所で撮影を行わせてもらっています。あるときは私一人で(これは本当に死にそうになります)、あるときは複数の学生に手伝ってもらいながら、やっています。そして、フィードバックを集めるのです。特に重要なのは、改善点を指摘してもらう事です。

 活動を通じたフィードバックの中に、「撮影している姿が気になった」という表現がありました。これは、多分に私の指導不足なのですが、敢えてそれを置いておき反省材料とするのであれば、「学生が真剣になりすぎて、参加者の気を散らせてしまった」のでしょう。

 記録を取る時に重要(だと思っていること)なのは、いつ記録を取っているのか参加者は理解していない事だと思っています。もし、ワークショップがうまくいっていれば、きっと「フロー状態」になっているはずです。フロー状態は、ひとつの物事に集中していて周りが見えなくなって居る状態です。その状態であるとすれば、記録する係のことなど見えているはずがないのです。しかしながら、もし見えてしまっていて、さらに気になってしまったとするのであれば、それはうまくいっていない状態となってしまうわけです。

 当然のことながら、フロー状態を作り出すことは、目指すべき方向としてはあり得ますが、現実問題そうそう起きるものではありません。だとするならば、いかに気にならないように記録がとれるのかを考えなければなりません。

 では、完全に気にならないためにはどうすれば良いでしょうか。それは、いなくなることです。もちろん、それは本末転倒です。ですから、「居るんだけど、いない」とか、「見えていない」とか、「気にならない」という状態を作る必要があるわけです。また、記録を残すという観点からは、参加者に「気を配っている」必要があります。どういった瞬間を捕まえられるかが勝負なのです。「では、写真撮るので笑ってください」とか、「真剣に議論している顔をしてください」なんて、死んでも言えません。つまり、相手に気を配り瞬間を捕らえる準備をしながらも、気にならないという技が必要になるのです。

 たとえるならば、優秀なショップ店員です。服などを買う時を考えてみましょう。無能な店員は、話しかけて欲しくない時に話しかけてきて、こちらが質問をしたいとか、試着をしたい時に限っていないのです。逆に、優秀な店員は、話かけて欲しくない時には消えていて(陰に隠れていて)、話をしたいときに”そっと”現れるのです。この気配を消しているという事ができるかどうかというのは、ワークショップの記録においても大事な事なのではないかと思います。

 とかくファシリテーションというと、高度な「話す」というコミュニケーション力に注目が集まります。しかし、「気を配り」、「気配を消す」という事は、違った能力が求められるのだと思います。もちろん、プロのカメラマンには負けるでしょう。しかし、場を作り、その場に適したファシリテーションを行い、その場にしかない「学びの顔」を捕らえる事は学生にもできるはずです。

 学生諸君にはそんな技を期待したいと思います。そのために、自分は機会を作り続けたいと思っています。

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