初心者が大学生に向けてSNSを用いた広報をしたが、届けられなかった。そこで大学生は誰をフォローしているか分析した

この記事は約6分で読めます。

はじめに

 7期生の田中と大沼です。私たちは、瑞木祭で橋本ゼミとして「SDGs」を用いた体験型ゲームなどを行い、たくさんの人に「SDGs」について知ってもらいました。その中で私たちは広報班としてSNSを用いて情報を拡散し、橋本ゼミの存在と私たち橋本ゼミが行う「SDGs」を用いた体験型ゲームに足を運んで参加をしてもらえるように活動しました。そして、SNSによる広報の難しさに直面したのです。

 そこで、私たちは今後やSNSの広報をやろうとしている人のために、今回の反省からSNSで発信する側ではなく、受信する側の分析をしようと思いました。

各SNSの特徴

 まずSNSを用いて広報をする上で大切なことは、各SNSの特徴について知るということです。

 図1によれば、SNSの利用率が高いのは断トツでLINEであることが分かりました。しかし、今回はSNSによる広報についてであるため、LINEは身内同士のやりとりで、外部への発信・受信は難しいです。したがって、外部との絡みが可能なSNSに目を向けました。その結果、外部とのやり取りが出来るSNSの利用率が1番高いのはFacebookであることが分かり、2番目にTwitterの割合が高いことが分かりました。

図1(総務省より)
図2(総務省より)

 次に図2からは図1同様の視点でLINEを除いて分析しましたところ、利用率が高いFacebookは20代以降の世代が多く、10代は少なかったです。そして、2番目に利用率が高かったTwitterは10代・20代に多かったです。FacebookとTwitterで共通して、20代が多かったのは大学生が学生と社会人の境になっているため、学生まではTwitterをやっていて、社会人になってからFacebookを利用するようになり、FacebookとTwitterで共通して、20代は利用率が高いと分析しました。

 したがって、図1、図2からどの世代をターゲットにしたいかや、何を伝えたいかということでSNSの効果的な利用が変わるということが考えられます。そこで、私たちの身近である大学生のTwitterのフォロー内容がどのようになっているかについて分析をしました。

大学生のフォロー内容について

 次に、大学生のフォローの数やフォロー内容に違いを調べるために、都内の学生や就職活動をしている学生など、様々な特徴があるひとを対象にしてデータを収集しました。

フォロー分析の定義

以下のように分類し、それぞれの人が「フォロー」している人を分析しました。

  • リアル友達…一緒に授業を受ける人、相談ができる人、遊んだことがある人、仲がいい人。
  • 知り合い…話したことがある人、同じクラス、顔見知り、今は関りがないが昔仲良かった人。
  • 趣味…好きなこと、趣味、興味があるもの。
  • 企業…ファッションブランド、会社、スポーツ協会、事務所。

分析対象者

分析対象者は、以下の通りです

a.就活をしていて興味がある企業を知るためにフォローしている人。
b.サッカー部に所属していて、趣味にはサッカー関係、その他では試合相手をフォローしている人。
c.猫やYouTuberが好きなので趣味が多くなっている人。
d.サッカーが好きなので趣味が多くなっていて企業のフォロー数3もサッカーのニュースと情報が書かれているアカウントである人。
e.アイドルが好きなので趣味が多くなっていて企業もアイドル関係のアカウントをフォローしている人。
f.知っている人しかフォローをしないようにしている人。
g.ファッションとスポーツに関心があり、趣味が多くなっている。企業も好きなブランドをフォローしており、フォローされたからフォローし返しているアカウントが多い人。 

考察

 まず、データは様々な変化があることを期待しましたが、期待は裏切られました。

 真っ先にデータを見て感じたことはフォローの数が多くとも少なくとも、趣味が様々であってもデータの比率はどれも大きく変わらないということです。そして、データの割合は「リアル友だち」・「知り合い」がほとんどを占めています。したがって、「趣味」・「企業」・「その他」はごく僅かということが分かりました。

 さらに、ほとんどを占めていた「リアル友達」と「知り合い」にも目を向けてみましょう。そうすると「リアル友達」の数にあまり変化がないことが分かります。つまり、フォロー数の多さ、少なさは「知り合い」の数で変化していたことが分かりました。

 したがって、その人にとっての外部のアカウントをフォローしてもらうことは難しいことが分かりました。つまり、企業などが現代の大学生のフォロー数の中に入り込むことはより難しいことであることが考えられます。

 しかし、そうはいっても学生に興味をもってもらいたい企業は少なくないと思います。その場合には少ない割合の中でも趣味の一つとして企業をフォローしている場合も考えられるので、趣味に寄せた内容を考えたり、趣味が合う学生を狙うことが企業が大学生からフォローされる方法だと考えられます。

 そして、データを考察したことで感じたのは、ニュースなどでSNSで知り合ったなどをよく聞くが、そのようなニュースなどで恐怖などを感じて、内向的になっているのではないかと、データとともに感じました。

 また、今回の分析からSNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスと言うが狭い範囲での空間でのネットワーキング・サービスになっていると感じました。

まとめ

 今回の分析から大学生にTwitterでフォローをしてもらっての広報は簡単ではないということが分かりました。その上で、SNSでの広報戦略は3つの方法があると考えました。

 1つは、相手にメリットを与えることです。知らない人などをフォローするときに自身にメリットがないとフォローをしてもらうことはなかなか難しいです。しかし、これも継続してのフォローは難しいです。そこで、SNSで最近騒がしたZOZOTOWNの前澤社長がフォローをして拡散をしたら、お金を抽選で差し上げるということがありましたので、このニュースで考えてみましょう。

 案の定、フォローが増えていきましたが、事後フォローの解除が相次いだそうです。このことから、フォローの解除が相次いだそうですが、一躍有名となりました。したがって、瞬間で自身にメリットがあれば、一度はフォローをしてもらえますが、継続は難しいということが分かります。では、デメリットしかないのかというとそういう訳ではありません。前文で一躍有名と話しましたが、注目を浴びることできます。したがって、たくさんの人に知ってもらえ、知名度をあげることで広報戦略に繋げることができます。

 2つ目は、前文でも述べているように趣味などから入り込むという方法です。しかし、これは前項目で述べたように、枠が狭くて難しいです。

 3つ目は最近ではよく用いている「UGC」という戦略で、フォロー数が多い人やたくさんの人に信頼されている人に投稿をしてもらって情報を拡散していく広報戦略です。

 したがって、3つ方法を上げましたが、どれも簡単に求めた結果に繋げることはできないということが分かります。私達は、こうして失敗した訳です。

 しかし、SNSでの広報戦略はいきなり成果をあげるのは難しいということが分かりましたが、これからSNSを使うことは必須になってくると思います。そのため、今回分析したようなことを繰り返しながら、効果的な発信の方法を考えていきたいと思います。

引用
・総務省からSNSの利用率データ参考(総務省より)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111130.html

執筆:橋本ゼミ7期生 大沼拳也 田中航輝

member blog
シェア
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

橋本ゼミ生をフォローする
産業能率大学 橋本ゼミ
タイトルとURLをコピーしました