BEAMS流 チェックリスト面談「風」の面談を実施してみて ~事実はその人をよく見ていなければ伝えることはできない~

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こんにちは。
4期の中村拓史です。気がつけば3月も下旬ですね。4月からの新生活に向けて色々と準備をしている人が多いのではないでしょうか。
さて、私は先日BEAMS社が新人研修の際に行っている「チェックリスト面談」のようなチェックリスト面談「風」の面談を実施しました。

このチェックリスト面談「風」の面談をやろうとしたきっかけは、3月14日に行われたMALLでこの面談を嫌がる社員が多いが、痛みのあるフィードバックを受けることにより成長していく社員が多いというのを聞き、何が新入社員の成長に繋がっているのか気になったからです。

今回は、そのBEAMS社でやっているという面談を参考にして、チェックリスト面談「風」に面談を企画し、これを実践していくことで、BEAMS社では何故チェックリスト面談を行っているのか?それが効果的なのか?どういった条件であれば、効果があるのか?がわかるのではないかと思い、チェックリスト面談「風」の面談を実施しました。

3月14日に行われた勉強会、「BEAMS流・新人育成の仕組み!?:経験から学ぶの3ステップ、振り返る、固める、広げる」の詳細はこちらからご覧になれます。
https://www.hashimoto-lab.com/2017/03/5788

BEAMS社におけるチェックリスト面談は、実務が出来るようになること、「主体的だね」と周囲に言われる新人になるのを目的として行っており、これは、4月から9月までの間で月1回(合計6回)行います。具体的なやり方は、フォーマットにある質問に対して本人とトレーナー、店長の3人が5段階評価をつけ、その解答に基づいた振り返り、立てた目標に対する上司等のフィードバックを行います。これをやることにより、職場における期待値や目指すべき方向性がわかるというものになっています。

チェックリスト面談「風」の面談の流れ

今回のチェックリスト面談「風」の面談は、同じ橋本ゼミの1つ上の先輩にあたる3期生4人と同期である4期3人、後輩の5期1人、そして橋本先生、合計9人の方に協力してもらい行いました。協力してくださった方々本当にありがとうございました。

今回の面談はゼミ生とは予定が合わず、対面して面談を行うことができませんでした。なので、1人1人電話で面談を行い、そして、ゼミ生と電話で面談を行ったうえで、最後に先生と対面してチェックリスト面談「風」の面談を行いました。

チェックリストの項目は以下の通りです。

・第1印象/今の印象
・良いところ/悪いところ
・対3期(先輩)/対4期(同期)/対5期(後輩)
・ゼミ内/ゼミ以外での時間
・期待していること

大きくこの5つの項目に分けて面談を行いました。面談時間は一番短くて約30分、最大で約3時間30分、9人全員の時間を合わせると、約9時間行いました。

実際にやってみてわかったこと(私自身)

初めは面談をやるのに抵抗がありました。先生や先輩、同期、後輩から私に感じていることを何も隠さずにフィードバックを受けることに少しビビッていたのかもしれません。

 「何言われるんだろう?」「私のことどういう風に思っているんだろう?」

といったようなことを考えていました。

しかし、実際に面談をやっていくと、考えていた以上にキツイことを言われました。笑
もちろん、自分の課題や欠点が指摘されるだけでなく、長所や期待していることについても話はありましたが、キツいことを言われた印象の方が強いです。

例えば、

「表のイメージがない。裏しかなさそう」(3期)
「自分で自分のことを苦しい道にやっている」(3期)
「一緒に仕事はしてみたいけど、友達にはなりたくない」(3期)
「人に可愛がられない何かを持っている」(4期)
「イメージが悪いのをもっと悪くしている」(4期)
「人前で話すときのユーモアさがない」(5期)



*写真は面談中に取ったメモの一部です。

などなど これらは一例ですが、この他にもグサグサ刺さるようなことをたくさん言われました 笑
これらから分かるように私かなり第一印象やイメージが悪い男なんです 笑

私自身、これらの課題は克服しないといけないと常に考えていました。ですが、この課題を抱えていることを誰にも言うことができず、自分なりに改善策を考え、色々とやってみましたがどれも上手くいかず、「どうすればいいんだ?」といつも自分の中でこの問題の解決策を考えていました。
ですが、面談をやってみて、私のこの課題を指摘してくれた人が多く、やっぱり改善されていないのだなと改めて気づかされました。

また、私はアパレル業界を第一志望で就職活動を行っている中で第一印象が悪いのは致命的なことであるということにも気が付きました。店頭に立ち、お客様と接するときはほとんどが初対面だと思います。そこで、第一印象が悪かったら、お客様に満足してもらう接客を提供できないだけでなく、今までは私だけのイメージが悪くなるだけでしたが、これからはそのお店、会社のイメージまで悪くなってしまうということに気づき、この課題をほったらかしにしたままではいけないと改めて気づかされました。

やってみてわかったこと(ゼミ)

今までこの自分の課題を隠し続けてきましたが、周りからはバレバレだったんだなと面談をやって思いました。
一方、ゼミとして考えた場合、長所や短所をフィードバックしてもらったものの、どれも「印象論」が多く、実際のゼミでの活動を見て、「事実」をフィードバックしてもらうことは少なかったです。

今回私と面談を行った9人の方はゼミの中でも比較的交流が多い方からフィードバックを受けました。そのゼミの中で厳選して選んだメンバーで今回のような面談を行っても、「事実」よりも「印象論」のが多いというのは、まだ橋本ゼミ全体が「事実」を伝えられるほどの距離感に達していないのではないかと感じました。

これは私自身にも言えることだと思います。今回は、フィードバックを受ける側でしたが、もし、フィードバックをする側に回り、その人の活動を見て印象論よりも事実の方を多くフィードバックをすることはできないと思います。

そして、ゼミ生全員と距離をいきなり縮めるのは難しいと思います。ですが、橋本ゼミには「シスターブラザー制度」というものがあります。これは、特定の先輩と後輩をシスターブラザーとして決め、相談ごとや質問がし易い、また指導も行えるようにとしたものです。先輩は、後輩の面倒を観るという機会として、後輩は上下関係を学ぶことや早くゼミに慣れることを目的としています。

まずは、このシスターブラザー間でそれぞれゼミではどんな活動を行っているのかなどを把握し、定期的に面談のような形でなくても、食事をしながらそれぞれフィードバックをする機会を作っていくことで、少しずつゼミ内での距離感が縮まり、「印象論」よりも「事実」を多く伝えられる距離感になっていくのではないかと感じました。

やってみてわかったこと(ビームスのこと)

まず、BEAMS社は面談をする際に使用するチェックリストのフォーマットの完成度の高さに凄さを感じました。ビームス社で使用しているフォーマットは、活動していく中で出てくる具体的なエピソードをもとに作られており、「印象論」ではなく「事実」を伝えられるような形となっております。

私自身、今回の面談をやっていく中で、具体的なエピソードからのチェックリストの項目は作っておらず、大まかな項目しか作っていませんでした。その結果、BEAMS社のように「事実」を伝えるのではなく、「印象論」のが多いフィードバックになってしまいました。

そして、一番は新入社員に対し、トレーナー、店長、人事の方がその人への「事実」を伝えることができる距離感を作れているということです。

今回の面談では、フォーマットの不備だけでなく、ゼミ生と事実を伝えられるまでの距離感が作られていないまま、面談を行ってしまった為、印象論でのフィードバックが多かったです。また、たまたま、私のイメージが悪いということもあり、色々と多くのフィードバックを得ることができましたが、これがもし、良いイメージの人が今回のような面談を行ったら、悪いイメージの人程、多くのフィードバックを得ることができないのではないかと思います。

印象論でのフィードバックは「良いイメージ」の人よりも「悪いイメージ」の人の方が得をすることが多いと思いますが、ビームス社では印象論ではなく事実を伝えることのできる距離感が作られている為、「良いイメージ」「悪いイメージ」に関係なく、新入社員1人1人が今後の成長に繋がっていく効果をつくり出すことが出来ているため、このチェックリスト面談はうまくいっているのではないかと感じました。

私なりに考えたBEAMS社の社員がチェックリスト面談を嫌がっているが成長する真意

~社員に関与しているから「チェックリスト面談」ができる~

実際にチェックリスト面談「風」の面談やってみてBEAMS社の社員がチェックリスト面談を嫌がっているが成長する真意を私なりに考えてみました。

それは
「どんな時でも店長やマネージャーが社員と関与しており、BEAMSはあなたを認めているということを伝えること」

これがBEAMS社の社員がチェックリスト面談を嫌がっているが成長する真意なのではないかと思いました。
このチェックリスト面談は、他の会社でもゼミやサークルでもやろうと思えばできると思います。ただ、他の組織では出ない効果がBEAMS社で出ているのには、マネージャーや店長などが新入社員と常に関与しており、新入社員の活動を見てリアルなフィードバックをできることが大きな違いなのではないかと感じました。

リアルなフィードバック(事実)を伝えるには、どんなに忙しくても1人1人がどんな活動をして、どのような動きをしているのかを把握しなければいけません。
今回、チェックリスト面談「風」の面談をやってみて、その難しさを実感しました。その人の心を動かし、今後の成長に繋げていくためのフィードバックをするには、その人をよく見ていなければいけないのです。

とても単純なことですが、BEAMS社の凄さはそれを徹底して行っていることであり、これが社員の成長に繋がっているのではないかと感じました。
そして、私自身も色々とキツイことを言われましたが、最後に行った先生と対面して行った面談では「期待しているのだな」と感じるようアドバイスをしてもらいました。このようにリアルなフィードバックだけでなく、BEAMS社も社員1人1人を尊重し、「BEAMSはあなたを認めている」「期待している」ということをフィードバックを通して伝えているのではないかと思いました。
そうすることにより、新入社員のモチベーションが向上するだけでなく、自分の居場所を見つけることができ、成長していくのではないかと思いました。

まとめ

今回はBEAMS社が新人研修の際に行っているチェックリスト面談「風」の面談を行いました。そして、実践した結果から自分自身だけでなく、ゼミ、BEAMS社についてわかったことについて書きました。
そして、それらを踏まえ、BEAMS社の凄さと社員が成長していく要因について考察しました。
今回行った面談で得ることができたヒントを参考に、課題克服だけでなく、ゼミという1つの組織をより良いものにしていこうと思いました。

執筆者 橋本ゼミ 4期 中村拓史

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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