父親が子育てに参加できる社会を未来の当事者の視点で考える / カフェゼミ #56 参加記録

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 先日、私は市ヶ谷にあるDNPプラザで行われた、法政大学長岡研究室が主催する「カフェゼミ #56」に参加しました。テーマは「父親が子育てに参加できる社会について、素人と専門家が一緒に考える」。そのテーマについてはもちろん、そのカフェゼミという空間や人々にとても圧倒され、さまざまな刺激を受けることができました。それについての内容やカフェゼミを終えて私が考えたことを書いていきます。

カフェゼミの空間

 カフェゼミに参加してとても印象に残っていることの一つがその空間、雰囲気です。私は入り口に立ってその光景を目にした瞬間、近寄り難い印象を受けました。各々が立ち話をしており、立ち入り難いコミュニティのように感じた私は、この空間で楽しむことができるのかと疑問さえも持ちました。しかし入り口から中に入り勇気を持って話しかけると、それはただの思い込みに過ぎないことに気付かされました。

 お互いに敬意を持ちながら積極的に会話のできるカフェゼミの空間はとても居心地が良く、また刺激に溢れています。初対面の人が多いこと、あるいはカフェゼミ内でも一つのコミュニティに固執せず積極的に新たな場を求める人が多いからでしょうか。そんな場の雰囲気に感化された私は、とても充実した時間を過ごすことができました。

当事者が目の前にいることのエネルギー

 今回、壇上には父親の子育て参加に向け実際に活動されている「Daddy Support協会」の平野翔大さんと中西信介さんが登壇され、両者の知見をもとに育業として誰もが育児に参加できる社会について話されていました。

 こういった実際に一つのテーマに向けて動いている人を目にすることが少ないことも相まって、そのエネルギーやオーラというものがひしひしと体に伝わって来ました。あるテーマに沿ってという点では、研究をされている大学の先生が挙げられますが、先生方とは何かまた違った世界に生きている人のように感じました。それはもしかしたらイノベーションに向けて動いている人ならではのものなのかも知れません。

 実際に目の前でプレゼンやそれによる対談を聞いて今回のテーマについて考えさせられたことはもちろん、その人から得られる刺激の新鮮さに心を打たれたような感覚を覚えました。これは新たな価値観に触れたことによるものだと思います。確かにその時、今までの常識がゴロっと動いたように感じました。こうして動いている人はこんなにも「かっこいい人」なんだなと、当人を目にして実感したからです。

父親が育児に参加できる社会に向けて

 今の社会は多様化と言われているように、さまざまな価値を持った人がその価値観に沿って動くことができる社会に変わってきています。そのうちの一つが父親の育児参加です。もちろん今までも積極的に育児に参加してきた父親はいました。例えば「イクメン」と称される人です。ただ社会はそれをまだ受け入れる段階には来ていません。

 実際の育児において男女の差はほぼなく、「母親でなければできない」ことはほぼありません。例えば母乳についてしばしば取り上げられますが、事前に容器に移したりすることで、赤ちゃんに母乳を飲ませること自体は父親でも可能なのです。一方で実際の育児に対する社会はまだ母親中心に作られており、父親は情報すら手に入れるのが大変という現実があります。

 こういった社会構造は、核家族化や共働きが当たり前となりつつある現状においてより浮き彫りになってきているのです。そんな社会に対し、今回登壇されたお二方は、父親であろうと母親であろうと誰でも育児に参加するための環境を整えていかなくてはならないと発信しています。

学生の視点で私が考えたこと

 私はまだ育児を考えるには早すぎる年齢のように感じていました。しかし、この現状を変えられる強い力を持つのは実は若年層であるという話を聞いた時、急に当事者意識を持ち始めました。

 就活の企業選びをはじめ、これからのライフプランに対する様々な選択をしていく中でこういった視点を持つことは、今後の社会のあり方を考えることや、今後の当事者になるかもしれない将来に対して、とても重要なことであると思ったからです。極端な話、今の社会が全て変わる前に、いずれ育児の当事者になるときが来るかもしれません。その時に「何を知っているのか」は必要なことではないでしょうか。

 私は、それに対してしっかりと向き合えるよう、これからはその当事者の視点で情報を得ていきたいと感じました。おそらく当事者にならない限り、本当に自分にとって必要な情報は明確にはならないでしょう。しかし、そうなった時にどのような選択肢や視点があるのかを知っておくことは決して無駄にはならないはずです。そして、さらにそこで得られたことを家族や友人などの周りの人に広めることで、みんなが社会のあり方を問うきっかけにしていきたいと考えています。

サムネイルの本について

 「ポストイクメン男性育児: 妊娠初期から始まる育業のススメ」は、今回のカフェゼミで話されていた平野翔大さんが男性の育児参加について書かれた本です。カフェゼミで登壇されている時に話されていた内容から、さらに深掘りした内容までわかりやすく書かれています。私の記事を読んで、その現実や男性の育児参加についてより知りたいと思った方はぜひ一度読んで、自身の向き合い方やそれを含んだ社会のあり方について考えるきっかけにして頂ければと思います。

橋本ゼミ11期 川口 隆史

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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