価値のある多様性の見つけ方

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はじめに

こんにちは、橋本ゼミ6期の山口です。
2017年11月11日、12日に産業能率大学で瑞木祭が開催され、両日ファシリテーターを務めさせていただきました。
今回は、私が組織の中で必要だと考えた「多様性」について考えていきたいと思います。

ダイバーシティ(多様性)とは…

簡単に説明するとダイバーシティとは‟多様性”という意味になり、「幅広く性質の異なるものが存在すること」「相違点」という意味になります。
様々な違いを尊重して受け入れ、「違い」を積極的に活かすことにより、変化しつづけるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに最も効果的に対応するということになります。

つまり、出身地や性別が同じでも「価値観」が違うというだけでもそこにダイバーシティはあると言えるのです。

異なる性質を尊重して受容する環境を築くことで、コミュニケーションが円滑になるだけでなく、新たな価値を創造する可能性を高めます。また、ビジネスの場面に限らず、家族や友人などとの関係においてもダイバーシティの尊重は有効であると言えます。

例えば、単一の人種だけの時には自分たちは多様であると思っていたが、他の人種の人たちと交わったときに、自分たちには多様性がなかったことに気付くというのは多様性を感じるか感じないかの「視点の違い」であり、ダイバーシティの一つですよね。

様々な視点から見るダイバーシティの概念

「視点のダイバーシティ」とは物事をどう見るか、どのような分析・評価をするかということです。

ダイバーシティの本質は、性別でも年齢でもなく、「視点のダイバーシティ」とは、違ったものの見方ができる人が集まる組織が、健全であり、強いということになります。例えば女性が輝ける会社にしたところで本当に物事が解決するかはわからないですし、男性だけでも多様な組織を作る事は可能です。

ゼミや、クラスなどを例に、多様な視点を持つ人をどうやって素早く集めたら良いかを考え、まずは性別や年齢、学校や国籍等を多様にするという方法を活用し、比較的容易に多様な視点を集めようというのが現在の状況ではないのでしょうか。

東芝から見つけたダイバーシティ

東芝では、多様な個性を持つ従業員たちがそれぞれの力を十分に発揮することが、イノベーションを創出し、企業の成長に繋がることから東芝グループは従来からダイバーシティ(多様性)の増進を経営戦略として位置付け、ダイバーシティ増進活動を加速しています。

また、経営ビジョンと価値観を共有する多様な人材がグローバルに活躍し創造的成長を実現し女性役職者比率を7%中期的目標に設定しています。2016年度の成果としては、女性役職比率は4.3%と目標の半分を達成している現状です。

そして、マネジメント層のダイバーシティ推進に力を入れて、女性や外国籍従業員など多様な人材の幹部ポストへの登用と候補者の育成を行うことや、障害者の職域拡大にも取り組むなど、従業員一人ひとりがその能力を最大限発揮できる職場環境づくりを今後の取り組みとして掲げています。

東芝グループから見つけた強み

「女性でも挑戦できる環境がある」ということです。

キャリアウーマンという言葉があるように、長期的に働き続けたい女性も勿論います。このようなタイプの女性にとって、「働き続けたい環境」とは何でしょう。

例えばですが、福利厚生がしっかりしているというのは絶対条件だと私は思います。しかし、それだけでは「働き続けたい」と感じるのでしょうか。

同じ役職として、いつまでも働き続けることは、私なら「退屈」と感じます。

つまり就職してなお、女性だからという偏見で扱われず、能力に応じて成長・挑戦できる環境であることが強みであり、「社員を飽きさせない」ことが上手いのではないかと考えました。

私が見つけた橋本ゼミのダイバーシティ

瑞木祭で行ったSDGsの研究発表を通し多くの役職がある中、いざ当日を迎えてみるとそれぞれが自分にあった場所に収まっているなと率直に感じました。

なぜ、そう感じたのでしょうか。
私の知らないところでこうなるよう上手く仕組まれていたのかもしれませんし、本当に偶然なのかもしれません。

ダイバーシティが存在しているのか、していないのかに関しての答えは「イエス」です。なぜなら、どの組織にも初めからダイバーシティは存在しているからです。

今回「成功した」と感じるならば、少なくとも橋本ゼミの中にも「価値観による」ダイバーシティが存在したということです。

つまり個人のもつ「違い」と「共通」に目を向けながら多様な価値観・発想を取り入れることで、環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、新たな価値を創造していくことが橋本ゼミの中でも「可能」になったということです。

ダイバーシティの重要さ

例えばサッカーの練習をするとき、自分で作った楽なメニューと先輩から出されるきついメニューどちらを選ぶでしょうか。

私なら間違いなく、後者を選びます。

なぜなら「成長したい」からです。

確かに自分で作った、得意なことを取り入れるだけのメニューは楽だしきっと楽しいです。けれどもっとうまくなるには前者ではいけないのです。

つまり、組織や人が成長すべきには厳しい言葉をかけてくれる存在が必要不可欠です。

そうなったときに「多様性」の重要さを思い知ります。今回も例に従って、一人一人の意見や考えや、やり方が違うからこそ、「成功した」と感じることができたのではないでしょうか。

適材適所だったのではなく、そうさせたのではないか。

彼は話すのが得意だから、ファシリテータ―。
彼女は頭が良いからゲームを考えてもらう。
彼はまとめるのが上手いからリーダー。

はじめからそう分かっていて係を配属したならそれは適材適所を考えた結果ということになります。ですが、今回は自分がやりたいものを挙手性という形で配属を決定しました。はじめからこの役職が自分にぴったりだ!と思う人もいれば、そうではない人も勿論いたと思います。

例えば、何か物事を「やる」か「やらない」のどちらかの選択しかできなかったとします。

得意だろうがそうじゃなかろうが「やる」と決めたなら「やる」しかないですよね。必死にやっているうちに、その場所が気づいたら自分の場所になっていたということはよくある話だと思います。

今回もその例に従って「適材適所」と錯覚し、取り組む時間が自分の居場所を作り「適材適所」だったのではなく、なったのではないでしょうか。

最後に

 
「目が見える」ということは、光の中では重要な能力です。しかし暗闇では必要とされません。それと同じように、もし仮に今自分が職場で「能力がある」と評価されていても、それは「たまたま今必要とされている能力がある」というだけであって、世の中が変わったり、職を変えたりすれば、必要とされない能力かもしれないのです。

例えば運動能力が優れている人がスポーツ選手ではなく一般事務職に就くとします。本来の強みである能力は生かすことが出来ませんよね。それは適材適所ではないと言えますし、事務職に運動能力はあまり関係ないのでその運動能力は「今、この場では必要ない」と判断されます。

つまり、今活躍できていない人でも、世の中が変わったり、転職したりすれば必要とされる能力を持っているかもしれないということになるのです。

変化に対応し、困難を乗り越えるためには、多くの能力、多様な価値観を持った人が集まっていた方が間違いなく良いでしょう。勿論、自分自身も多くの能力に考え方を持っていた方が人として面白みがありますよね。

そのためには「必要とされる能力は、環境によって変わる」「自分の能力は絶対的なものではない」と自分自身が理解することで組織が「成功した」という結果をもたらすきっかけになるのではないでしょうか。

参考文献

http://www.worklifebalance.co.jp/diversity/
「ワーク・ライフ・バランス ダイバーシティ(多様性)」
http://www.toshiba.co.jp/csr/jp/performance/social/diversity.htm
「多様性の推進・東芝CSR」

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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