リクルートワークス研究所が「2025年の働く」予測| リクルートワークス研究所という特集を出しています。
これは、2025年の労働市場や就業構造、就職採用活動などを多方面から予測するものです。2015年現在からすると、以下のような時期です。
・2020年のオリンピックの5年後
・年齢の十の位に1を足す・・・
・今年大学を卒業した22歳の学生が32歳のミドルへの一歩を踏み始める
このような時期のことです。まだイメージがつきにくいかもしれません。
それ故でしょうか? 予測を見た時になんとなく「そうなるのかもしれないな」と漠然と思ってしまいました。きっと2025年はこうなっているのかな? と。
先日、部屋の掃除をしていましたら、今から10年前の2005年に同じく10年後の現在2015年を予測した特集を発見しました。既に結果が出ている訳ですから、これは当たっていた、これは外れていたと上から目線で論評をすることは容易です。
ただ、考えてみるべきは2005年の時にどう考えていたかです。少なくとも私は2005年にこの資料を読んだ際には「そうなるのかもしれないな」と漠と考えていたということです。
さて、実際の中身については少しだけ。是非、こちらをお読みになった皆様の感想もTwitterやFBなどでお聞かせいただけると嬉しいです。
私が気になったのは、こちら。
「正社員時代」は、 2010年までに終焉する。
正社員率が50%を切るという予測でありましたが、同社のデータを用いれば(2025年予測の44Pより)正社員率は50%を切っていません。むしろ、あまり変化がなかったとも言えます。正社員を中核に据えた日本型雇用システムは終焉を迎えると予測されていますが、結局はどうなったでしょうか?
正社員は現在でも中核であるのではないでしょうか?
私は、企業対個人という関係、企業同士の競争が正社員という制度に対して関係しているのではないかと予想しています。
若手正社員は希少価値。優秀な大卒の争奪戦が熾裂化する。
こちらの予測はどうでしょうか? 大卒の争奪戦は確かに始まっていますが、それでも「熾烈化」するほどではないかもしれません。
私は、景気変動が及ぼす影響が長期的トレンドよりも大きかったのではないかと予測します。
さて、このように勝手に予測をしたりしていますが、一つ大事だと思うことは、当事者として生きていると「緩やかであるが確実に変化すること」に対して鈍感になると思います。2005年に未来をどう考えていたのかを見ていると、その時代のことを思い出します。当時、私は23歳。大学院生でした。民間企業で働き、大学教員となりましたが、その間の変化は当事者としての面があります。
2005年と、2015年は予測された通りの部分と違う部分がありますが、確実に変化しています。しかし、肌感覚での変化のほうがずっと緩やかな気もします。つまり、「大きな変化なんてあったのだろうか?」と感じるのです。しかしながら、振り返ってみると2005年との間には確実な変化を見て取れます。
皆さんはどうお考えでしょうか? 節目の年です。一度振り返ってみると良いかと思います。例えば、東日本大震災は大きな影響を与えたのだと思いますが、それはどれくらい長期的なトレンドに影響を与えたのか? などを。
最後に、こういった資料を残していただけることが振り返るきっかけになります。ありがたいことです。