才能の芽を見つける練習

 密かな、かなりネクラな趣味なのですが、結構楽しみにしているテレビ番組があります。特定のものではないのですが、あるスポーツ選手だったり、アーティストが世に出る前のいわゆる「インディーズ時代」の映像が紹介されるものです。

 当たり前の事として、今では武道館とかドームとかで公演しているアーティストでもインディーズ時代がある訳で、小さなライブハウスで真剣に演奏している訳です。

 ただ、これをぼんやり眺めているのも好きなのですが、密かにやっているのは「才能の芽を発掘する」という練習です。

 たとえば、アーティスト、特にバンドなどの場合には「初めの頃はお客さんが5人しかいなかった」という「今となっては」な逸話がある訳です。もちろん、今がチケットが取れないバンドになっているからこそ、「昔はねー」という話になるわけです。それでも、お客さんが5人で、それが最高人数でした、というバンドの方が実際には多いわけです。

 そこで、昔の映像などを見るときには、「この人達は、なぜ売れたのだろう?」という視点で見るようにしています。そして、もし当時リアルタイムで見ていたとしたら、「この人達は、売れる」とか「大きくなる」というような事を言えるだろうかと。

 以前テレビで見て、記憶がだいぶ曖昧ですが、DREAMS COME TRUEは、デビュー前に配っていたデモテープの中に「LOVE LOVE LOVE」の原曲が入っていたと言います。しかし、ほとんど注目されなかったと。この時、デモテープ聞いてスルーしてしまった人達は、今となっては大損害ですね。

 他にも、以前Mr.Childrenが19才〜20才くらいのときの「この雨あがれ」などは、一度見たときには何とも思わなかったのですが、その歌詞「学校は辞めたいし、仕事も見つからない」という最初のフレーズをシャワー浴びながら何気なく口ずさんでいた時には、自分でもびっくりしました。音楽を語るほどの才はありませんが、素人的にも演奏は粗が目立つのですが、それでもメロディーはミスチルの芽を感じるのです。しかし、ライブハウスで見たとしても、「すごい」とは思わなかったでしょう。

 自分だとすれば、強がって「メロディーは良いけど、全体のバランスがさ」とか、わかったような、いや絶対に分かってない戯言をいうのが関の山です。

 他にも、AKB48やモーニング娘のオーディションシーンなんてのも面白いです。その後、エースとなった人のオーディション風景を秋本康さんやつんくさんになった気持ちで見て、「合格」を出せるでしょうか? そんな事を思いながら見るのが、密かな楽しみなのです。

 しかし、実際は難しいです。その後、偉大になる人達でもこの時期はなんとなくパッとしなかったりするからです。ほとんど、他の人と変わらないのではないか? とも思います。いや、もっと上手い人達、言い換えれば才能の芽はないかもしれないが、まとまっている人達はたくさんいる気がします。しかし、それではダメなのでしょう。見つけなければならないのは「本物の芽」なのです。

 さて、そうしてみると才能の芽は、今でも周りに転がっているのかもしれません。特に私のように大学という場にいれば、ゴロゴロしているとも言えるでしょう。では、その芽に気付けるか? そして、その芽を育て、大きな花を咲かせられるか? そのあたりが大事なのだと思います。

 偉大になった後、つまり花が咲けば誰でもわかる訳ですから。

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この記事を書いた人
橋本 諭

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭
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