2020年の振り返り 新型コロナとオンライン化の功罪

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2020年も大晦日を迎えました。

今年は本当に大変な年となりました。振り返っておきたいと思います。

1月−2月

この時期は、コロナの話題も若干出ていましたが、会議などもリアルで行えていました。今振り返って見ると、1年前とは思えないほど昔のことのように感じます。

オンライン対応

その後は、様々な活動がオンラインに移行していきました。ゼミについては、ゼミ内でのやり取りは、slackを用い、資料はグーグルドライブにまとめ、ゼミ自体はzoomを使うというやり方に変えていきました。

これらのツール自体は、数年前から試行していたため、厳密にはコロナの影響ではないのですが、「直接会えない」という今までのやり方が急激に高コストとなったことがきっかけとなったなと思います。

事前(平時からの)の準備こそが、次につながっていくのだと思います。

MyPlayfulTownオープン

ゼミの活動としては、リアルの活動はほとんどすべてがストップしました。地域の方々や連携先のNPOの活動が影響を受ける中、ゼミとしてなにかできないかと考えて動けた部分もあります。

それが、地域について大学生がPlayfulな視点で再発見を行うという「MyplayfulTown」というサイトです。

https://myplayfultown.hashimoto-lab.com/

その中で、様々な地域において草の根的に特に影響を受けた飲食店を支えようという取り組みが行われていることを知り、私達も取り組みを行いました。

神奈川県内でのコロナ禍における飲食店(#テイクアウト)の応援状況を調べてみた
2020年、社会は急速に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けていきました。なかでも、飲食店は緊急事態宣言に伴う外出自粛等もあり多大な影響を受けています。 そんな飲食店を応援する取り組みが様々な所で行われています。私達は、地元神奈川県でどの
大学での紹介

授業開始の遅れ

4月は緊急事態宣言という中、大学としては授業開始が遅れました。実は、2011年も東日本大震災の影響から授業のスタートが遅れており、私自身は2度目の経験です。2011年のときは、大学に移ってきたばかりだったので、この時期に必死に授業準備をしたことを覚えています。

今年は、オンライン授業の対応を行っていました。
今年は自分の授業だけではなく、いくつかの授業の主任を務めていたので、より広範囲のことを考える必要がありました。

特に1年生については、引き続きのケアが必要だと思いますが、多くの人達はこの事態を柔軟に捉え、適応し、更に次に進もうとする姿を見ていて、大きなエネルギーを感じています。

オンライン化の功罪

社会貢献活動として、地元伊勢原市等々の仕事も引き受けています。今年は、文部科学省と内閣府の委員を務めました。

両省庁ともに全ての会議がオンラインで実施されることになりました。いきなりの変化で戸惑った部分がありましたが、概ね問題なく実施できたことは、今後のやり方が大きく変わる気配を感じています。

一方、急速なオンライン化には当然のごとくデメリットもあるなと思います。内閣府の仕事として参加した会議では、「採用活動(学生にとっては就職活動)」が急速にオンライン化している様が見て取れました。

これは、大きな意味があると思う反面、実はデメリットになりうるものも包含しているように思っています。たとえば、面接の録画というのはオンラインになれば、相当容易です。しかし、まだルールが定まってもいないでしょう。急速に変化したからこそ、今後の調整が必要になるものだと思います。

ゼミのオンライン化の功罪

ゼミ活動は、オンラインに移行すること自体はスムーズにできたものと思います。大きく2つのメリットがありました。

一つは、ゼミのOBOGを招いたオンラインイベントを開催できたことです。場所柄、OBOGがふらっと立ち寄るということが難しいのですが、オンラインによってそれが可能になったのは、大きなメリットだと思います。

もう一つが、リモートワークのノウハウが溜まったことです。
11月の学祭では、完全にリモートワークにて研究発表を作り上げました。

学生を見ていると、ツールを自由自在に使いこなしている様子です。

個人的には、zoomを繋ぎっぱなしにして作業を行っているのには驚きました。聞けば、以前もLINE通話を繋ぎっぱなしにしていたということで、特別新しいことでもないようです。

自分は、「なにか話をしなければ」とか、話が終わったら切りたくなるのですが、違うんですね。色々と教えてもらえました。

他方、オンラインでの活動は、「なんとなく見える」というものがないのが辛いなと思います。リアルでの活動は、周りが動きているという様子がなんとなく見える事により、「自分も手伝おう」とか、「自分も動かなければ」といった自然な形での弱い働きかけがあったのですが、オンラインになると、見えなくなるなと感じています。

「なんとなく取り残された」
ということがあったようです。一部のメンバーは、密に連絡を取りつつ進んでいきますが、周縁的な立場の場合、コアに近づく力はオンラインの場合は弱いのではないか?と感じています。

このあたりは、ツールとして、また運用上としての課題だと思います。

研究

自身の研究については、模索の一年だったなと思います。なかなか抜け出せないのではありますが、歩みは止めずに進んで行きたいと思っています。困ると、今までの武器のようなものを使い続けてしまうのですが、それだと前に進めなくなるのだよなと再確認しています。

以前、ある経営者に言われたことを思い出しています。
「おつりで生きてはいけない」

2021年に向けて

2021年は、社会としても、時代としても新しく生まれ変わる年になるのでは?と思っています。自分自身も、新しいチャレンジを行っていきたいと思います。

ゼミの様子はメディアでも取り上げられました
https://www.townnews.co.jp/0405/2020/06/12/530269.html
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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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