【SDGs目標3】感染症の問題は日本では関係ない?

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 今回、紹介するテーマはSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」についてです。

世界で起こっている健康問題とその対処法

 人間は、生まれた国や環境によって、健康リスクに大きな差が生まれてしまいます。医療整備の不十分な開発途上国では、はしかなどの予防可能な病気でありながらも予防接種やワクチンを受けられず、何人もの子どもが命を落とすといった問題がありました。

ミレニアム開発目標(MDGs)の策定以来、幼児死亡率の引き下げ、妊産婦の健康改善、HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病対策の分野では、歴史的な成果が得られましたが、この素晴らしい進捗をしたにもかかわらず、5歳の誕生日を迎えられずに命を落とす子どもは依然として600万人を超えています。

 毎日、はしかや結核など、予防可能な病気で1万6000人の子どもが命を失っています。妊娠と出産によって生じる合併症で死亡する女性の数は1日数百人を数え、開発途上地域の農村部では、医療専門家の付き添いのある出産件数が全体のわずか56%に留まっています。依然としてHIVが猛威を振るうサハラ以南アフリカでは、エイズが思春期の若者世代で最大の死因となっています。国連開発計画 あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

 このことからSDGSの目標3では活動目標(ターゲット)として

  • 2030年までに世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する
  • すべての国が新生児死亡率を少なくとも出生1000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1000件中25件以下まで減らすことを目指し、2030年までに新生児および5歳児未満の予防可能な死亡を根絶する
  • 2030年までに、エイズ、結核、マラリアなどといった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症およびその他の感染症に対処する

といった活動目標を掲げています。

 この目標を達成するために、感染性および非感染性疾患のワクチンおよび医薬品の研究開発を支援したり安価な医薬品およびワクチンを提供するなどを対処法としてあげています。

現状を知ること

 この目標3の活動目標にある幼児の死亡率削減、妊産婦の健康改善、HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の発生・拡大の阻止というのは、医療整備の不十分な開発発展途上国(南アフリカなど)に多く見られます。特にHIV/エイズやマラリアといった感染症の死者が多いことが、問題だと認識しても、自分たちに関係ないと思ってしまう人たちがいるかと思います。

 しかし実際には日本でもHIV・エイズは問題視されています。


出典:平成28(2016)年エイズ発生動向年報より作成 日本国籍のみ

 グラフから見てわかる通り、日本でも10年前は感染者が増えていました。ここ数年で減りつつありますが、それでも大幅に減ったわけではありません。このことからHIV・エイズはアフリカなどの発展途上国だけが深刻な問題として扱われていると思われがちですが、日本においても深刻な問題なのです。日本には関係ないものと目を背けてしまうことで、問題に気づかなくなってしまうのかもしれません。

私たちにできること

 感染症に苦しめられている人たちのために、私たちができることは寄付をすることだと思います。現在ユニセフやNGO団体で寄付金を集めています。

 また、身近なところではヤフージャパンにある「レッドリボン募金」というものがあります。このレッドリボン募金とはネットから募金できるシステムで現金だけでなくT‐POINTカードに貯まっているポイントで募金することができます。

・レッドリボン募金

 いつも何気なく溜めているカードのポイントなら、実際にお金を払うのに抵抗がある方でも募金することができるのではないでしょうか。

まとめ

 この目標3についてブログを書く前は、感染症が問題視されているのは南アフリカなどの発展途上国であり、日本は先進国であるので感染者はいても最新医療で治せるのであまり問題ではないと思っていました。しかし実際には、日本でも最近までエイズやHIVに多くの人が感染していて徐々に減りつつありますが、日本に住む私たちも他人事ではないなと思いました。

私たちができることはほんとに些細なことかもしれませんが、多くの人が日本も含む世界中で感染症と闘っている人たちが救われるように、できることをするのが、この目標を達成するために必要なことだと思いました。

参考文献

Unicef 持続可能な開発目標
・目標3:すべての人に健康と福祉を

執筆:橋本ゼミ5期生 竹中奎祐 4期 石井陽菜 6期 高橋 滉平

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この記事を書いた人
橋本ゼミ生

産業能率大学情報マネジメント学部橋本ゼミに所属するゼミ生です。

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