ゼミ長選挙

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橋本ゼミでは、現在ゼミ長選挙を行っています。

本学では、2年生の後期からゼミが開始される訳ですが、半年間は何も役職や係なども決めていませんでした。しかしながら、当然色々な仕事はある訳で、そういったものは自主性に任せています。

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半年間活動すると、当然良い面悪い面が見えてきます。私から見てもありますが、それ以上に学生同士が感じている事でしょう。それを踏まえた上で「立候補」や「投票」を行ってもらっています。少し特徴的かなと思う点として、立候補した人の中から選ばなくても良いという点です。自分にとってゼミ長にふさわしいと思う人に対して投票してもらう事にしています。

さて、何故このようなことをするのかというと、一つにはこれまでの人間関係を打ち破って欲しいと思うからです。小さな大学です。ゼミが始まった時点でゼミ長を決めてしまうと、それまでの人間関係から「この人、リーダーっぽい」のような理由や「他でもリーダーをやっている」というような理由で決まったしまう気がしました。一方、半年間経っていれば、また様々な活動をしていれば、良さも悪さもお互いにわかるのではないかと思うからです。その上で決めて欲しいというのが理由です。

一方、私が大事だと思っていることは、リーダーよりもフォロワーの方です。20人のゼミにおいては、1人のリーダー19人のフォロワーです。多数を占めるフォロワーこそ重要だと考えている訳です。「○○なリーダーだから、まとまらないのだ」とか、「△△がリーダーだったら、ついて行かない」というような人は、いりませんし、今のメンバーにはいないと思っています。最終的には一人のゼミ長を指名します。その人が決まった時点で、お互いに「引き受ける」ということが必要です。

フォロワーにとっての「引き受ける」というのは、リーダーの良い面も悪い面もわかった上でサポートすること、敢えて厳しいことを言うことでしょう。「こいつはダメだ」と諦めるのは引き受けているとは言えません。フォロワーとして最後まで、リーダーが周りからよきリーダーだと言われるようにサポートすることです。
一方、リーダーの「引き受ける」とは、全てのメンバーに気を配り、全体として気持ちが良い雰囲気を作ることや、全体を重視することで個人がないがしろにされないようにすることです。自分にとって好きではない、合わないメンバーであってもリーダーとしての職務を全うすることだと考えます。

現時点で、私の目から見たときに、リーダーとして、またフォロワーとして「期待している水準」に達している人は、誰一人としていません。全員不十分です。その一方で、誰がゼミ長になっても大丈夫だと思っています。それは、誰がゼミ長になったとしても、全員が引き受けてくれると信じていることと、成長をしてくれると考えているからです。

未熟な我々にとって、のリスクは、「成長が止まること」です。今回のゼミ長選挙も、一人一人が成長するきっかけにして欲しいと願っています。

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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