リフレクションムービーが上手くなるためには

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リフレクションムービー(ビデオ)を作るようになってから、写真とか動画をもっと上手く撮りたいという欲求が強くなってきました。

いくつか作成してみて感じている事は、どんなに編集が上手くなったとしても良い素材が撮れていなければ、どだいムリなものはムリという事です。その意味では、撮影が上手くなるのは、良いビデオを作るための重要な一歩だと言えます。

では、どういった所が難しいのか。それは、2つに分けられると思います。

ひとつには、撮影するものが「生もの」だという事です。

イベントやワークショップの最中を撮影することが多い訳ですが、いつどんな瞬間に「撮影ポイント」が来るのか分かりません。全くもって動きがなかった時に、たまたま誰かの発言によって急に盛り上がるという事も良くあることです。瞬間的な瞬発力が要求される所です。

ですから、平常時のスタンスとしては、予想できないという事を前提において、予想できる所はできる限り先回りしておく、という事になります。

たとえば、タイムプレッシャーが掛かる所が上げられます。何らかの作業や競争をしている際のラスト数分というのはみんな「ガチ」な顔が撮れるものです。その時のために用意をしておくという事です。

ここで言う用意とは、事前に撮影できる体制を作っておくことや、撮影ポイントに入ることもありますが、後で編集する事を考えて、「ガチでない」顔を撮っておくというような事も含まれます。その上で、「ここぞ」という瞬間を待つことになります。待っている最中に、自分の真後ろでその瞬間が来てしまうという事も多々あるのですが。

もう一つには、ジャマしてはいけないという事があります。

インタビューの際に、ICレコーダーがあるだけで何となく集中できないように、カメラがあるというのは気が散ります。固定カメラだと、いつの間にか気にならなくなったという声も聞きますが、それでは動きのある画は撮れないので、やはり「気になる」ことをする必要があるのだと思います。

この辺の話は、以前「ワークショップ等における「気配を消す」という技について」で書いた内容になります。

これらは、スポーツ的な要素があるなと思っています。「ここぞ」という瞬間を捉え、かつ、撮られた(撮られている)事を気付かせないようにする、というスポーツです。やり終えた後は、「もう、やりたくない」と思うのですが、何故かまたやりたくなってしまい、ハマってしまうものです。

さて、上記のような事は、あくまで経験から感じた事です。諸先輩方の作られたムービーを見たりしながら、見よう見まねでやってきた中で感じた事です。その上で、だからこそ、もっと上手くなりたいなと思っている訳です。

最近しているのが、映画やドラマなどを見ることです。なんだ? という声が聞こえてきそうですが、当然、ただ見ているだけではありません。構図だとかを気にしながら見ると言うことです。

この「マスターショット100」は、有名な映画で使われているシーンを解説してくれる本です。100種類の構図や撮り方が載っているのですが、それぞれどういう効果を狙って、どのように撮るという事がわかりやすく解説されています。

この本を読んだ後に映画やテレビを見ると、「あれっ、このシーンはどうやって撮っているんだろう?」とか、「このアングルだと、人の顔が怒ったように見えるんだな」とかが気になってきます。

特に、やってみたいなと感じたのが、「モノをかぶせながら人を撮る」といった技術です。たとえば人の前にモノを置くことで、遠近感や場の大きさなどを表現しているのだと知りました。そして、思い浮かべながら映画を見てみると、実に色々なシーンで使われているので、「そういうことか」という納得感が強いのです。

こんな事を考えていると、もちろん、その道のプロにはかないませんが、少しでも良い素材を撮ろうと思ってくるものです。そのために、「今度は、こんなアングルから撮ってみよう」とか、「こういうシーンを撮るために、○○なアクティビティを入れてみよう」といったような事を妄想しています。

「おおっ」と思われるようなシーンを撮ってみたいモノです。まだまだ、先は長いですね。

※ゼミ生は、研究室に置いてあるので、気になった人は見に来て下さい。

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この記事を書いた人

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

橋本 諭

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