映画山本五十六を見て気付いた2つのこと

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映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』を見た。

 山本五十六といえば、太平洋戦争時に活躍をした日本における軍指令官として最も有名な人の一人です。

 彼の「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」という台詞は、人材育成の本質を表していると評している人もいます。特に、戦中、戦後世代の人達は、少なからず知っているので、講演などで引用させていただいていました。

 この映画において描かれているのは、第2次世界大戦、太平洋戦争という昭和という時代の大きな転換点が、いかにして起きたのかということです。それを、「軍人」「マスコミ」「世論(一般庶民)」という3者を通じて描いています。

 もちろん、主役は「山本五十六」ですから、彼を中心として、彼がいかに「日本という国をとらえていたのか」「世界の中での位置づけをとらえていたのか」に関する所は、見所だと思います。

空気という無責任な無関心

 
 さて、特に印象的に描かれているのが、当時の国民が戦争を待ち望んでいたという事です。もちろん、フィクションですから、それをもってすべてを語ることはできないでしょう。ただ、別に軍部「だけ」が戦争を起こしていたわけではなく、一般国民も関係がないという訳ではないということです。戦争後大分経った世代としては、「なぜ、戦争なんて起こしたのか」と感じる部分がありますが、自分がその時代を生きていた時にどう感じるのかは別の問題と言うことです。
 
 そこにあるのは、「空気」に押し流される人々でした。不況だったり、連戦連勝だったりして、戦争を望んでいた「空気」でした。マスコミも一般庶民も空気に支配されている様子が描かれています。しかし、その空気がその後どうなったのかは誰もが知っている事でしょう。また、その空気を作った「責任」のようなものは、結局はその人達が負うことになる訳です。

 「空気」というものが持つ無責任性と、無関心な対象に対しては知らぬ間に「空気」に流されてしまうのだと思いました。
 KYという言葉が騒がれましたが、「空気が読める」ことと、「空気を読んでそれに流される」ことは別の事だと思うのです。しかし、それが結果論としてではなく、当時それができるのか、言い換えれば「今、それが出来ているのか」が問われているな「問うているな」と思いました。

高齢者向けマーケティング

 もう一つ印象的であった点があります。
 自分が見に行ったのは、公開2日目の12/24でした。世がクリスマスに騒ぐなか、この映画は65オーバーの人達で満員御礼状態です。さすがに、この映画は若い男女で見るものではないと思っていましたが、ここまでとは思いませんでした。普段、生活をしていると同世代と一緒にいる機会が多いと思います。特に、大学という組織は、大半が18歳から22歳ということで異質です。ですから、常に外に出ていなければいけないなと感じました。

 さて、世の中では「これからは高齢者向けだ」というような言説が流れています。確かに、日本は高齢化していきます。しかしながら、現時点で彼、彼女らが何を求めているのかはわからないなと痛感しました。私が高齢者になる頃がたぶん一番高齢世代が多くなる時代だと思いますが、自分がその年代の時に何を求めているのかは、自分にもわかりません。

 ただ、その中で一つ言える事があります。映画の中で、ある方が画面見ながら解説をし始めたのです。

 「こいつは、ここではこう言っているが、後で裏切るぞ」

 歴史の話ですから、みんなそんな事は知っているのです。ただ、その発言に何かこの世代を理解するカギがあるような気がしました。

 「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」
 
 きっと、そういう事なのだと思ったわけです。

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橋本 諭

産業能率大学情報マネジメント学部 准教授 橋本諭(はしもと さとし)。
研究テーマは、ソーシャルビジネス、人材育成を扱っています。

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Twitter:@satoshi_hashimo
Facebook:satoshi.hashimoto1
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